こんばんわ。今夜は松田優作つながりで日本のハードボイルド映画の金字塔「蘇える金狼」のご紹介です。大藪春彦の小説の映画化で、角川さんが売り出した懐かしの1本。
日本人俳優で、松田優作ほどハードボイルドが似合う俳優はいません。走って銃を構えるだけで絵になる男、同性のファンが多いのもうなずけます。作品のイメージもキャラクターも渋すぎる、ハードボイルドアクションドンパチ野望ギラギラ映画。
![]() | 蘇える金狼 (2000/12/22) 松田優作 商品詳細を見る |
日本人俳優で、松田優作ほどハードボイルドが似合う俳優はいません。走って銃を構えるだけで絵になる男、同性のファンが多いのもうなずけます。作品のイメージもキャラクターも渋すぎる、ハードボイルドアクションドンパチ野望ギラギラ映画。
へんてこりんなオブジェみたいなマスクをかぶり、暗い部屋で目玉焼き、非日常的な行動パターンをとり、昼間はサラリーマンの朝倉哲也=松田優作は、長身で、真面目、会社の経理をやっている、ちょっと頭がでかい男。夜はボクシングジムで肉体を鍛え、会社を食い物にし、甘い汁を吸う重役たちにとって変わるため、情報収集し、虎視眈々とチャンスを狙っている。
現金輸送車を襲い大金をリンゴ箱に入れて運び、通しナンバーの札束と知るや、大金を麻薬に変えるため、組織のボスの家に乗り込み、命からがら交渉し、取り引き現場ではドンパチの末、刺客を倒し、ヤクを手に入れ、部長の愛人=京子=風吹ジュンをヤク漬けのH三昧で惚れさせて、会社の情報を手に入れる。鮮やかで昼間とのギャップが引き立つシーンの連続。
オオカミが豚を襲う瞬間を待っているように、静かに目立たず地味な仕事をこなしながら身を潜め、肉体と銃の力でのし上がろうとする男は、それだけで魅力的な存在。大薮先生の作品はそんなキャラで溢れている。その肉付けとして昼間は冴えないサラリーマン、眼鏡に七三のでかい頭、夜はサングラスにアフロヘアで強面の顔を使い分けるギャップがいい感じ。
野心を持つ若者は多いが、地味に度力して認められるより、もっと一足飛びにすべてを手に入れる方法を簡単に選んでいる。そして果敢にせめて、我が物とするハンターだ。女にも冷酷に対応しながら、何故か惚れられる。Hが強くて濃厚で、相手に依存しないところがクール。まさに野獣の如きラブシーンを展開する。
手段を選ばず、会社の中枢に潜り込もうと日夜励む。朝倉は会社幹部をゆすりに来た桜井=千葉真一、会社の雇ったスパイみたいな掃除屋=岸田森の後片づけを秘密裏に昇進と引き換えに受ける。この辺は、劇画タッチな展開、もちろん、成田三樹夫ら会社側が彼を用済になった後、どうするかは目に見えていたがダーティワークでは彼の方が長けていた。
台詞が多いわけでなく、アクションシーンの連続に優作をうっとり観ているだけでは無く、全てを片付け社長の家に現れた時の、彼の本性を現した瞬間の姿が、面白くも小気味良く、圧倒的な力の差を見せつける存在感の大きさを垣間みる瞬間なのだ。昼でもアフロヘアになって社長令嬢=真行寺君枝と婚約し順風満帆。ランボルギーニぶっ飛ばして大笑い、乗っ取り屋に大株主になった自分に全ての株を譲れと迫られ、しばし考えワインを味わった後、高値で売ることにする。ワインはジュブレ・シャンベルタンだったと記憶する。大体ストーリーはここまで小説通りの展開。映画では、へんてこりんなオブジェみたいなマスクは笑わなかった。
詳細は大藪先生の小説を読んで、映画を観て、その違いを確かめていただきたい。もしかしたら、一番難解な場面かもしれませんが、それがまたしても映画の面白さ、空しさ、はかなさを倍増しているような気もします。
ハードボイルドと言う言葉が似合うのは、優作だけだと思うのは小生だけでしょうか!? 語ればいくらでも出てくる優作ちゃんですが、我々中年世代のヒーローは何と言っても彼しかいない。TV「探偵物語」の工藤ちゃんを再放送の度にビデオに撮っていたのが懐かしいですね。かっこ良かったです!
クールでニヒルでタフな男、時にコミカルでストイックな戦う男。チャンドラーの世界を演じキャラクターと同一化でき、好かれるアウトサイダーは他にはいない。一人で戦う男は、とにかく、かっこいいのだ。
この手のジャンルをいくら日本でやっても、優作を超えるヒーローは出てこないでしょう。と、まで言い切ってしまうのは、ファンだからと言うだけではなく、弱々しさを感じさせないハードボイルドのイメージを全部持っている役者は彼だけなんだから仕方がない。
80年代、ニューウエーブのコギレイな刈り上げ前の、長髪のぎらついた荒々しい男の子の見本。それまでの俳優とはちがった存在感。舞台裏のエピソードの数々。その後の、銃を撃って走るだけの俳優では嫌だと内面をえぐり出した演技派への開眼、「陽炎座」「それから」、そしてハリウッド映画「ブラックレイン」に出演し、突然の急逝。ショッキングでした。泣きそうでした。その子供達が「ハイ、ソニ〜ィ!」とかやってるのを見ると、時間の流れを感じますね。
サントラもヨロシク!
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現金輸送車を襲い大金をリンゴ箱に入れて運び、通しナンバーの札束と知るや、大金を麻薬に変えるため、組織のボスの家に乗り込み、命からがら交渉し、取り引き現場ではドンパチの末、刺客を倒し、ヤクを手に入れ、部長の愛人=京子=風吹ジュンをヤク漬けのH三昧で惚れさせて、会社の情報を手に入れる。鮮やかで昼間とのギャップが引き立つシーンの連続。
![]() | Real Action Heroes 朝倉哲也 aka 松田優作 (2007/12/12) 不明 商品詳細を見る |
オオカミが豚を襲う瞬間を待っているように、静かに目立たず地味な仕事をこなしながら身を潜め、肉体と銃の力でのし上がろうとする男は、それだけで魅力的な存在。大薮先生の作品はそんなキャラで溢れている。その肉付けとして昼間は冴えないサラリーマン、眼鏡に七三のでかい頭、夜はサングラスにアフロヘアで強面の顔を使い分けるギャップがいい感じ。
野心を持つ若者は多いが、地味に度力して認められるより、もっと一足飛びにすべてを手に入れる方法を簡単に選んでいる。そして果敢にせめて、我が物とするハンターだ。女にも冷酷に対応しながら、何故か惚れられる。Hが強くて濃厚で、相手に依存しないところがクール。まさに野獣の如きラブシーンを展開する。
手段を選ばず、会社の中枢に潜り込もうと日夜励む。朝倉は会社幹部をゆすりに来た桜井=千葉真一、会社の雇ったスパイみたいな掃除屋=岸田森の後片づけを秘密裏に昇進と引き換えに受ける。この辺は、劇画タッチな展開、もちろん、成田三樹夫ら会社側が彼を用済になった後、どうするかは目に見えていたがダーティワークでは彼の方が長けていた。
台詞が多いわけでなく、アクションシーンの連続に優作をうっとり観ているだけでは無く、全てを片付け社長の家に現れた時の、彼の本性を現した瞬間の姿が、面白くも小気味良く、圧倒的な力の差を見せつける存在感の大きさを垣間みる瞬間なのだ。昼でもアフロヘアになって社長令嬢=真行寺君枝と婚約し順風満帆。ランボルギーニぶっ飛ばして大笑い、乗っ取り屋に大株主になった自分に全ての株を譲れと迫られ、しばし考えワインを味わった後、高値で売ることにする。ワインはジュブレ・シャンベルタンだったと記憶する。大体ストーリーはここまで小説通りの展開。映画では、へんてこりんなオブジェみたいなマスクは笑わなかった。
詳細は大藪先生の小説を読んで、映画を観て、その違いを確かめていただきたい。もしかしたら、一番難解な場面かもしれませんが、それがまたしても映画の面白さ、空しさ、はかなさを倍増しているような気もします。
ハードボイルドと言う言葉が似合うのは、優作だけだと思うのは小生だけでしょうか!? 語ればいくらでも出てくる優作ちゃんですが、我々中年世代のヒーローは何と言っても彼しかいない。TV「探偵物語」の工藤ちゃんを再放送の度にビデオに撮っていたのが懐かしいですね。かっこ良かったです!
クールでニヒルでタフな男、時にコミカルでストイックな戦う男。チャンドラーの世界を演じキャラクターと同一化でき、好かれるアウトサイダーは他にはいない。一人で戦う男は、とにかく、かっこいいのだ。
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この手のジャンルをいくら日本でやっても、優作を超えるヒーローは出てこないでしょう。と、まで言い切ってしまうのは、ファンだからと言うだけではなく、弱々しさを感じさせないハードボイルドのイメージを全部持っている役者は彼だけなんだから仕方がない。
80年代、ニューウエーブのコギレイな刈り上げ前の、長髪のぎらついた荒々しい男の子の見本。それまでの俳優とはちがった存在感。舞台裏のエピソードの数々。その後の、銃を撃って走るだけの俳優では嫌だと内面をえぐり出した演技派への開眼、「陽炎座」「それから」、そしてハリウッド映画「ブラックレイン」に出演し、突然の急逝。ショッキングでした。泣きそうでした。その子供達が「ハイ、ソニ〜ィ!」とかやってるのを見ると、時間の流れを感じますね。
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